イベントレポート
高校生に低炭素社会への取組を紹介
「Re-Style Talk Show Tour 2009」第4回目は岩手・盛岡農業高校で開催されました
2009年11月11日(水)
JFN(株式会社ジャパンエフエムネットワーク「やまだひさしのラジアンリミテッドDX」)
チーム員であるJFN(株式会社ジャパンエフエムネットワーク)の系列38局ネットプログラムの「やまだひさしのラジアンリミテッドDX」では、チーム・マイナス6%(環境省)と連携し、番組リスナーでもあり次世代を担う高校生を対象とした温暖化防止の普及啓発活動として、「Re- Style Talk Show Tour 2009 『低炭素社会って何だ?』 in High School」の参加高校の募集を行っています。その第4回目の参加校として10月25日(日)、岩手県立盛岡農業高等学校にて、本イベントが開催されました。
盛岡農業高校の文化祭の中で行われた今回のイベント。生徒約600名の前に、番組DJであり、「うちエコ!」特命大使でもある、やまだひさしさんが登場。イベントは、やまださんのトークショーからスタートしました。まずは、2003年から過去5回にわたり、環境省と番組共催で実施された音楽とエコのイベント、「Re-Style LIVE」の軌跡やハイライトシーンを映像で紹介。会場で使用する電力として環境にやさしいグリーン電力を導入する、スタッフの飲食にリユース食器を使用しゴミを削減する、チケットの代わりにQRコードを使用して紙の無駄を省く、など環境イベントとしてライブ全体で様々な温暖化防止アクションを実施してきたことも披露されました。
そしてトークは、本イベントのメインテーマである「低炭素社会」についての話題に。やまださんは、「Re-Style LIVE」で実践した取組を生徒の皆さんの生活に置き換えると、「衣・食・住」ならぬ「技・食・住」というキーワードに集約されると説明。最新技術の開発、地産地消の推進、家庭にソーラーパネルを設置する、など「技術」「食生活」「住環境」への取組を進めていくことが低炭素社会を構築することにつながると話しました。
続いては、もっと身近に低炭素社会を意識してもらうべく、岩手ならではの低炭素社会づくりを紹介する「ご当地エコ対談」のコーナーへ。まずはクイズが出題されました。
『小岩井農場には、低炭素社会づくりに欠かせない“ある発電施設”があります。それは、どのような施設でしょうか?』。
(1)風力発電施設 (2)太陽光発電施設 (3)バイオマス発電施設
正解は、(3)の「バイオマス発電施設」。ご当地ゲストとして、雫石町にある小岩井農牧から八重樫隆史(やえがし・たかし)さんをお呼びしました。実は八重樫さんは、盛岡農業高校の卒業生。先輩の登場に会場が大きく沸きました。八重樫さんが研究しているバイオマスとは、「生物資源」。石油・石炭などの化石燃料には限りがあり、使い続けるといつかは枯渇してしまいますが、バイオマスは太陽と水と生命がある限り、繰り返し作り続けることができます。しかもバイオマスには、使用しても地球温暖化をもたらすCO2を大気中に増加させない「カーボンニュートラル」というメリットがあり、低炭素社会づくりにおいて注目されているエネルギー源のひとつです。
小岩井農場には「バイオマスパワーしずくいし」というバイオマス発電施設があり、小岩井農場で飼っている約2,100頭の家畜の排泄物や、周辺地域の小・中学校の給食を作る過程で出る生ゴミ、食品工場などから出る野菜の生ゴミを選別して受け入れ、微生物を使ってメタンガスを発生させ、発電を行っています。バイオマスパワーしずくいしで1日に発電される電力は、一般家庭約400世帯分に相当。さらに、メタン発酵が終わった後に残る不要物は、肥料として小岩井農場の耕地に戻され、作物の栽培に役立てられます。農場で栽培された飼料を牛が食べて育ち、排泄物をまた発電に利用するという「持続型・循環型農業」を実践しているのです。
バイオマスパワーしずくいしでは、以前は化石燃料(重油)による自家発電装置で電力を賄っていましたが、この畜産バイオマス発電に切り替えたことで化石燃料を使わなくなり、しかも1日80t以上発生する家畜の糞尿の処理もできるようになったそうです。ただしその一方で、メタン発酵は微生物がガスを作っているため、家畜に与える餌の質・量などをコントロールすることが重要だと八重樫さんは語りました。
低炭素社会のエネルギーとして期待される畜産バイオマス発電。今後は、バイオガス発電だけでなく、メタンガスを利用して車や酪農機械を動かすための研究開発を進めていくとのことです。
さらに、やまださんは、今回の「Re-Style Talk Show」の環境への取組として、会場で使用した電力や岩手まで来る移動手段によって排出してしまったCO2を「カーボンオフセット」で相殺したことを紹介。削減しきれない排出されたCO2を、植林やグリーン電力などでオフセット(相殺)していると説明しました。
イベントのラストには、「Spontania(スポンテニア)」によるライブを開催。会場は大いに盛り上がりました。ライブ終了後には、やまださんと Spontaniaの2人によるエコトーク。メンバーのTarantula(タランチュラ)さんは「一人ひとりがケアすれば、未来が変わると思う。少しだけ意識を変えて」、またMassattack(マサタック)さんは「一人が変われば地域も変わる。地域が変われば国も変わる。国が変われば地球全部が変わる!」と、生徒の皆さんに向けて低炭素社会づくりへのメッセージを贈っていました。
低炭素社会づくりのキーワードは「技・食・住」。家庭では国産木材の使用、街では電気自動車の普及、オフィスや学校ではLED照明やソーラーパネル、そして電力はクリーンエネルギーの導入など、各方面で低炭素化を進めていくことの重要性を、やまださんは生徒の皆さんにアピールしました
「ご当地ゲスト」は小岩井農牧の八重樫隆史さん。盛岡農業高校OBで、以前は別の会社に在籍していましたが、「小岩井農場には夢があると思い」入社したそうです
アーティスト仲間にもエコ意識の高い人がいるという、Spontania。家畜の排泄物から電気を作る、小岩井農場のバイオガス発電に2人とも驚いたそうです



